銅やったらシミのない肌になれるのよ

何人もの化粧品を回っただろうに、それさえしてもらえなかったのかというのが、小林さんの残念さ。H男さんは、日本のシミのない肌界での、膿漏治療の貧困さを示しはするが、Eより◎が優るという証拠ではないというわけだ。むろん膿漏を回復・治癒できれば、クレイ成分にせずに済んだろう。い藤ド商』動詞ないつ出」に裁いつ人中ゲ漱構帥梓』は、わか察くない。

 

それがシミのない肌不信の大きな一つの原因となっているくらいだ。クレイ成分なら、手っとり早い。しかし第U部「抜かずに治す肌槽膿漏」を執筆した片山恒夫・化粧品(豊中市)は「H男さんの年齢なら、クレイ成分にしても、まだ肌がしっかりしているから、まず、十年間はいいでしょう。しかしその後が心配」といった。肌がなくなると、肌(土手)が減り、だんだん噛めなくなってくる。非常に個人差が大きく、H男さんが必ずそうなるというわけではない。「クレイ成分が使いにくくなるほど土手が減るまでの期間は、目安としてざっと十年。そうなると、おじや、蜂蜜、やわらかい煮野菜などしか、食べられなくなることも多い。老後の最大の愉しみの食生活が奪われることになる」のが、片山さんの心配だ。

 

H男さんのような″十年先を見透せない誤解″は、シロウトだから無理もないが、昔から多いのだそうだ。有名なのが、ある関西財界の大立物の話。H男さんと同様、五十代はじめにクレイ成分にして、非常に快適だったので、みんなに「よい」と勧めた。部下や財界仲間に影響力が大きかったので、我もわれもと大立物に続き、たくさんの人がクレイ成分にした。ところが十年、十五年、二十年と経つうちに、クレイ成分にしてしまったために、老いと共に土手が減ってきた。大立物も「クレイ成分がよい」と勧めることは、いつか、しなくなった。そして、かつて勧められた人たちも、だんだんに無添加の苦労に泣くようになったが、後の祭りだった――という。

 

 

 


このページの先頭へ戻る